車を汚す原因

車の塗装って想像以上に悪い環境の下にさらされています。
ここではその主な原因について考えてみましょう。

種類

内容

具体的な症状

酸性雨

 酸性雨とは、工場や自動車から放出される、化石燃料などの燃焼で発生する大量の窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)が大気中で化学反応を起こして変化した、硫酸、硝酸化塩を含んだpH値の低い酸性(pHが5.6以下)の雨や、酸性の強い霧や雪(雨を含めて「湿性沈着」という)、晴れた日でも風に乗って沈着する粒子状(エアロゾル)あるいはガス状の酸(あわせて「乾性沈着」という)をあわせたものを言います。

 欧米では、酸性雨によると考えられる湖沼の酸性化や森林の衰退が報告され、国境を越えた国際的な問題となっています。

 環境庁の調査結果(日本で年間に降る雨の80〜90%は酸性雨であるといわれている。)では、欧米なみの酸性雨(ph4.5〜ph5.5)が観測されていますが、生態系への影響については顕著な兆候はみられていないそうです。しかし、酸性雨が今後も降り続くとすれば、将来、影響発現の可能性があるとされています。
大気中の酸性物質は、雨の降り始めに取り込まれ、降り始めの雨水は、降り終りより強い酸性度を示す場合が多いといわれています。
pH 7中性で、7より大きくなるとアルカリ性、小さくなると酸性となります。
ちなみにレモン汁はpH 2、つまり酸性となります。

 

 雨水等を塗装面にそのまま放置しておくと、ボンネットの熱・太陽熱とにより、塗装が溶けた状態になり水玉・アメーバ形状のくぼみとなる(酸性クレーター)場合が考えられます。(一部の水道水においても同様の症状があります。)

 

浮遊粒子状物質
(SPM:S
uspended Particulate Matter

 最近、東京都の石原知事がディーゼル車の排ガスを規制する件に関連して、ニュースや科学番組でも取り上げられることが多くなって、耳にすることも多くなったと思いますが、これは大気中に浮遊する粒子状の物質(浮遊粉じん、エアロゾルなど)のうち粒径が10μm(気道や肺に入り込む大きさ10ミクロン【1ミクロン=1/1000mm】)以下のものを言います。車を汚す原因の90%がこのSPMだと言われています。

 発生源は、土壌の巻き上げ、波しぶき(塩粒)などの自然発生源から直接排出される物や、工場などから排出されるばいじんや、ディーゼル車の排気ガスに含まれる粒子状物質などの、人為的発生源による既に粒子としての性状を持つ「一次粒子」と、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、塩化水素、炭化水素などのガス状物質が大気中での光化学反応で粒子化する「二次生成粒子」とがあります。
また工場・事業場の煙突から出た直後の高温のガスが冷却等により粒子化する「凝縮性ダスト」の存在もあり、SPMの発生・生成のメカニズムは複雑かつ多岐にわたっています。
二次生成粒子がSPM全体に占める割合は、2〜4割であり、特に夏場は光化学スモッグが出やすい時期で、二次生成粒子はこの時期の高濃度の原因となっています。
SPM濃度は、関東地域の方が関西地域に比べ20%程度濃度が高いそうです。

自動車排気ガス中のSPMは、硫黄分から燃焼生成した硫酸ミスト、潤滑油、すすなどからなる。

 SPMの中でも特にディーゼル排気微粒子(DEP:Diesel Exhaust Particulate)は、発ガン性物質であるベンゾ(a)ピレンなどの有害物質を含み、発がん性や気管支ぜんそく、花粉症などとの関連が疑われています。(注:尼崎の公害訴訟でははっきりと認定されました。)

 東京都が、平成4年11月の都内浮遊粒子状物質発生源種別寄与率として発表したデータによれば、自動車排気粒子は全体の47.7%を占め、二次生成粒子18.2%、道路粉じんを含む土壌系15.2%がこれに続いています。

参考:http://www.eic.or.jp/

 塗装面を素手で触ると、ザラザラとしている時はSPMが付着していると考えて良いと思います。
一般的に、塗装面に付着したザラザラとした物を「鉄粉」と呼ぶ場合が殆どですが、いまやその呼び方も当てはまらず、「ミスト」と呼んだほうが適切ではないかと思われます。。
環境によっては(鉄工所、線路など)多量に鉄粉が付着することも考えられますが、殆どの場合、鉄粉も含まれたあらゆる微粒子状の物質が、ボンネットや太陽の熱などによって塗装面に付着していると考えられるでしょう。

 この場合塗装に付着する物として考えられるのは、粉じん(道路上のホコリ)、砂ホコリ(未舗装(砂地)の駐車場)、排ガスミスト、鉄粉(線路、鉄工所)、塗装ミスト(工事現場、板金塗装業)等でしょう。

 白、淡い色の塗装で目立つ黒い筋状の汚れは、トラックやバスなどのディーゼル車の排ガスから排出される「すす」が原因と考えられます。

春先に多い中国大陸からの黄砂、スギ花粉などもこれらSPMに含まれるといえます。

またこれらの酸性に傾いたSPMと酸性雨との融合により化学反応を起こし、塗装にクレーター上の染み(イオンデポジット)やひどい場合はクレーター状となってしまうことがあります。

これらを考えると、己(自動車)自身が己(自動車)を汚していることになっているとは、なんとも皮肉なものです・・・(~ヘ~;)

さまざまなダメージ

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09/27/05.